復興財源確保法改正案
東日本大震災の復興施策に必要な財源確保と復興債発行の期限を、2030年度まで5年延ばす改正です。
公布済み
次: 公布・施行
一言で言うと
東日本大震災からの復興に使う国のお金を2030年度まで確保できるようにし、復興事業の計画を途中で止めないための財源枠を延ばす法案です。
この法案のポイント

何が変わる?
東日本大震災の復興財源と復興債の期限を2030年度まで延ばす改正です。
復興施策の対象期間と復興債の発行期間を令和12年度まで延長し、株式売却収入などを返済財源に使える期間も令和14年度まで延ばします。

なぜ今?
2025年度で第2期復興・創生期間が終わり、第3期の復興事業を支える財源根拠が必要になるためです。
復興庁の基本方針では、令和8〜12年度の復旧・復興事業規模を1.9兆円程度、2011〜2030年度の20年間で34.9兆円程度と見込んでいます。

誰に関係する?
被災自治体、復興事業に関わる事業者、復興施策を実施する国に関係します。
福島の原子力災害被災地域を中心に、帰還環境、産業・農林水産業の再建、風評対策、心のケアなどが引き続き復興財源の枠組みで扱われます。
詳しく読む
東日本大震災の復興財源を2030年度まで延長 復興事業を続けるための枠組みを5年先へ
🌊 東日本大震災 / 💴 復興財源 / 🏦 復興債 / 🏛️ 特別会計
東日本大震災の復興事業について、国が財源を手当てする期間を令和12年度(2030年度)まで延ばす法律です。復興債(復興費用に充てる国債)を発行できる期間も同じく5年延長されます。
💡 一言で言うと
復興に使う国のお金の枠を、2030年度まで延ばします。
これまでの法律では、財源確保の対象となる復興施策は令和7年度(2025年度)まででした。今回の改正で、これを令和12年度(2030年度)まで延長します。
あわせて、復興債を発行できる期間も令和12年度まで延ばします。さらに、政府が保有する一定の株式の売却収入などを、復興債の返済に充てる期間も令和14年度(2032年度)まで延長します。
🔑 何が変わるのか
改正の核心は、復興事業を続けるための財源ルールを5年延ばすことです。
主な変更点は3つです。
- 復興施策の期間を延長
- 現行:平成23年度(2011年度)から令和7年度(2025年度)まで
- 改正後:平成23年度から令和12年度(2030年度)まで
- 復興債を発行できる期間を延長
- 現行:平成24年度(2012年度)から令和7年度(2025年度)まで
- 改正後:平成24年度から令和12年度(2030年度)まで
- 株式売却収入などを返済財源に使える期間を延長
- 現行:令和9年度(2027年度)まで
- 改正後:令和14年度(2032年度)まで
復興債は、復興事業に必要なお金を一時的に国債でまかなう仕組みです。その返済には、復興特別所得税(所得税額に上乗せされる復興財源の税)や、政府保有株式の売却収入などが使われます。
🏛️ 背景(なぜ今この改正なのか)
東日本大震災の復興政策は、期間を区切って進められてきました。
- 平成23〜27年度:集中復興期間
- 平成28〜令和2年度:第1期復興・創生期間
- 令和3〜7年度:第2期復興・創生期間
- 令和8〜12年度:第3期復興・創生期間
令和7年度で第2期復興・創生期間が終わるため、令和8年度以降も復興施策を続けるには、財源確保の法律上の期間を延ばす必要がありました。
政府の基本方針では、令和8年度から5年間の復旧・復興事業の規模を1.9兆円程度、平成23年度から令和12年度までの20年間では34.9兆円程度と見込んでいます。
地震・津波被災地域では、住まいやまちづくりなどのハード整備はおおむね進んだ一方、心のケアや子どもへの支援など、中長期の対応が残っています。原子力災害被災地域では、帰還や移住、農林水産業の再建、風評対策、福島国際研究教育機構の整備などが引き続き扱われます。
📊 現行制度と改正後の違い
復興施策の対象期間
現行法では、財源確保の対象となる復興施策は令和7年度まででした。改正後は、令和12年度まで延びます。
これにより、令和8年度以降の第3期復興・創生期間も、復興財源の枠組みの中で扱われます。
復興債の発行期間
復興債を発行できる期間も、令和7年度までから令和12年度までに延びます。
参議院の議案要旨では、令和8年度特別会計予算で、東日本大震災復興特別会計における復興債の発行限度額として66億円が計上されていると説明されています。
株式売却収入などの扱い
政府が保有する一定の株式を売却した収入を、復興債の返済に充てる期間も延びます。
現行は令和9年度まででしたが、改正後は令和14年度までになります。日本たばこ産業、東京地下鉄、日本郵政など、法律で定める株式が関係します。
施行日
この法律は、令和8年4月1日から施行されます。
第221回国会の閣法第2号として提出され、令和8年3月31日に成立・公布されました。法律番号は令和8年法律第6号です。
👥 影響を受ける人・対象者
直接の対象は、復興施策を実施する国、被災自治体、復興事業に関わる事業者などです。
生活者との関係では、復興事業の財源管理が続くことがポイントです。今回の改正は、復興特別所得税の税率を変える内容ではなく、復興施策の期間、復興債の発行期間、返済財源に使える収入の期間を延ばすものです。
被災地では、福島の原子力災害被災地域を中心に、帰還環境の整備、産業や農林水産業の再建、風評対策、心のケアなどの事業が引き続き復興財源の枠組みで扱われます。
📅 国会での流れ
この法律案は、令和8年2月20日に内閣から提出されました。
衆議院では3月13日に可決、参議院では3月31日に可決され、同日に公布されました。参議院本会議の投票結果は、投票総数243のうち賛成239、反対4でした。
🔗 参考リンク
- 財務省「法律案の概要」
- 財務省「法律案要綱」
- 財務省「新旧対照条文」PDF
- 参議院 議案情報ページ
- 参議院 成立法律PDF
- 復興庁「復旧・復興事業の規模と財源」
- 復興庁「復興の基本方針」PDF
- 参議院 本会議投票結果
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