お金・税

地方税法等改正案

自動車関連税や個人住民税の控除、ふるさと納税の指定基準など、地方税の仕組みをまとめて見直す改正です。

第221回国会閣法第4号提出者: 内閣提出: 2026/2/19
成立

公布済み

次: 公布・施行

先委先本後委後本成立

一言で言うと

車の購入時や軽油にかかる地方税を軽くし、その分少なくなる自治体の収入も国が補うことで、家計や地域財政への影響を調整する改正です。

この法案のポイント

制度変更を表すイラスト

何が変わる?

車購入時の環境性能割を廃止し、軽油引取税や個人住民税、ふるさと納税の地方税ルールを見直す改正です。

2026年4月から環境性能割を廃止し、軽油引取税は1リットル32.1円から15円へ下がります。住民税の給与所得控除・扶養要件・ひとり親控除や、ふるさと納税の控除上限・指定基準も変わります。

背景やタイミングを表すイラスト

なぜ今?

物価上昇への住民税控除対応と、自動車ユーザーの負担軽減が背景です。

参議院議案要旨は、米国関税措置の影響緩和、国内自動車市場の活性化、取得時負担の軽減を車関係税制見直しの理由に挙げています。

関係する人や地域を表すイラスト

誰に関係する?

車を買う人、軽油を使う事業者、住民税やふるさと納税の利用者に関係します。

環境性能割廃止は地方税収の減少にもつながり、財務省大綱では平年度で環境性能割約1,938億円、軽油引取税約4,687億円の減収見込みが示されています。

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車まわりの地方税負担を下げる改正 購入時の税と軽油上乗せを廃止

🚗 車の税金 / ⛽ 軽油 / 🧾 住民税控除 / 🏛️ 地方財源

車を買うときの「環境性能割」を廃止し、軽油にかかる上乗せ税率もなくす改正です。あわせて、個人住民税の控除やふるさと納税の指定基準も見直します。

総務省「令和8年度地方税制改正(案)について」

💡 一言で言うと

車の購入時と軽油にかかる地方税を軽くし、住民税控除も見直します。

大きな変更は、2026年4月1日から、車の取得時にかかっていた自動車税・軽自動車税の環境性能割を廃止することです。

軽油引取税も、当分の間税率を廃止し、税率は1リットル32.1円から15円になります。制度上は、1リットルあたり17.1円分の上乗せがなくなります。

🔑 何が変わるのか

主な改正点は次のとおりです。

  • 車を取得するときの環境性能割を廃止
  • 軽油引取税の当分の間税率を廃止
  • 個人住民税の給与所得控除やひとり親控除を引き上げ
  • ふるさと納税の控除上限や自治体指定基準を見直し
  • 道府県民税利子割について、都道府県間の清算制度を導入

車を購入する人、軽油を使う運送・建設・農業関係者、ひとり親控除の対象者、ふるさと納税を利用する人、自治体財政に関係する改正です。

🏛️ 背景(なぜ今この改正なのか)

政府の税制改正大綱は、物価上昇への対応として、所得税や個人住民税の控除を見直す方針を示しました。住民税は前年の所得をもとに課税されるため、所得税側の改正に合わせて、地方税側の数字も調整します。

車関係では、参議院の議案要旨が、米国関税措置の影響緩和、国内自動車市場の活性化、自動車ユーザーの取得時負担の軽減を理由に挙げています。

一方で、環境性能割と軽油引取税はいずれも地方税です。廃止によって地方税収は減ります。財務省の大綱では、平年度の減収見込みとして、環境性能割の廃止で約1,938億円、軽油引取税の当分の間税率廃止で約4,687億円が示されています。

📊 現行制度と改正後の違い

🚗 車購入時の「環境性能割」

現行

環境性能割は、車を取得したときにかかる地方税です。燃費性能などに応じて税率が決まります。

  • 登録車:0〜3%
  • 軽自動車:0〜2%
  • 課税対象:車の取得価額

改正後

2026年4月1日に廃止されます。

2026年3月31日までに取得した車については、従前の制度が適用されます。廃止後は、現在の「自動車税種別割」は「自動車税」に、「軽自動車税種別割」は「軽自動車税」に名称が整理されます。

⛽ 軽油引取税

現行

軽油引取税は、軽油にかかる都道府県税です。改正前の税率は次の水準でした。

  • 1キロリットル:32,100円
  • 1リットル:32.1円

このうち、当分の間税率による上乗せ分が含まれていました。

改正後

2026年4月1日から、当分の間税率を廃止します。

  • 1キロリットル:15,000円
  • 1リットル:15円

販売価格は税率だけでなく仕入れや在庫、流通費用も含めて決まりますが、制度上の税率は1リットルあたり17.1円下がります。

🧾 個人住民税の控除

給与所得控除

給与所得控除は、給与収入から差し引く額です。

  • 現行の最低保障額:65万円
  • 改正後の最低保障額:69万円
  • 2027年度分・2028年度分の個人住民税:さらに5万円を上乗せし、74万円

扶養などの所得要件

所得税側の見直しに合わせ、住民税でも基準額を引き上げます。

  • 扶養親族などの合計所得金額要件:58万円以下 → 62万円以下
  • ひとり親の子の所得要件:58万円以下 → 62万円以下
  • 勤労学生の所得要件:85万円以下 → 89万円以下

ひとり親控除

  • 現行:30万円
  • 改正後:33万円
  • 適用:2028年度分以後の個人住民税

🎁 ふるさと納税

ふるさと納税では、控除額と自治体指定の基準が見直されます。

特例控除額について、従来の「個人住民税所得割額の2割」に加え、金額ベースの上限が入ります。

  • 道府県民税:77万2千円
  • 市町村民税:115万8千円
  • 指定都市に住む人は、道府県民税38万6千円、市町村民税154万4千円

この見直しは、2028年度分以後の個人住民税から適用されます。

自治体の指定基準では、寄付金から募集費用を差し引いた「寄付金活用可能額」が、寄付額の60%以上となることを求める基準が加わります。2026年10月1日以後に効力を生ずる指定から適用され、経過措置も置かれます。

🏦 道府県民税利子割の清算

利子割は、預貯金の利子などに関係する道府県民税です。

改正後は、都道府県に納められた利子割を、各都道府県の基準額に応じて清算する制度を導入します。都道府県間で支払う額と受け取る額は相殺します。

📅 施行日と経過措置

この法律は、原則として2026年4月1日から施行されます。

主な適用時期は次のとおりです。

  • 環境性能割の廃止:2026年4月1日
  • 軽油引取税の当分の間税率廃止:2026年4月1日
  • ふるさと納税の指定基準見直し:2026年10月1日以後に効力を生ずる指定
  • 個人住民税の給与所得控除など:主に2027年度分以後
  • 個人住民税のひとり親控除引上げ:2028年度分以後

🗳️ 国会での審議状況

この法案は、第221回国会に内閣提出法案として提出されました。

  • 提出日:2026年2月20日
  • 衆議院本会議可決:2026年3月13日
  • 参議院本会議可決:2026年3月31日
  • 公布:2026年3月31日
  • 法律番号:令和8年法律第2号

参議院本会議では、多数で可決されました。

🔗 参考リンク


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