地方交付税法等改正案
2026年度の地方交付税総額を増やし、自動車関連税の見直しで減る自治体収入を交付金で補う改正です。
公布済み
次: 公布・施行
一言で言うと
自治体に配る地方交付税を増やし、車や軽油の税金見直しで減る自治体収入も国が埋め、地域の行政サービスを支えやすくする改正です。
この法案のポイント

何が変わる?
2026年度の地方交付税を20兆1,848億円にし、自動車関連税の減収も交付金で補う改正です。
地方交付税は前年度より1兆2,274億円増え、地方特例交付金等は8,156億円に増えます。自動車関連税の減収補填だけで6,485億円を見込みます。

なぜ今?
物価高、人件費、教育無償化などを2026年度の地方財政計画に反映するためです。
委託料・維持補修費、地方公務員給与、教育無償化の地方負担に加え、環境性能割と軽油引取税の見直しによる自治体税収減への対応も必要になります。

誰に関係する?
都道府県、市町村、公営企業を持つ自治体の予算運営に関係します。
学校、福祉、防災、道路管理などの行政サービスの財源に関わり、公営企業を廃止・見直す際の一時費用には地方債を使えるようになります。
詳しく読む
地方交付税は20兆1848億円に 税収減を国が補い自治体財政を支える
🏛️ 地方財政 / 💴 地方交付税 / 🚗 自動車関連税の減収補填
2026年度の自治体財政を動かすための改正です。地方交付税の総額を20兆1,848億円にし、軽油・自動車関連税の見直しで減る自治体収入を国の交付金で補います。
💡 一言で言うと
自治体に配る国のお金を増やし、税収減も国が埋めます。
地方交付税は、自治体の財政力の差をならすため、国が地方に配るお金です。
今回の改正では、2026年度の地方交付税を前年度より1兆2,274億円増やし、20兆1,848億円にします。あわせて、軽油引取税や自動車税などの見直しで自治体の収入が減る分を、地方特例交付金で補います。
🔑 何が変わるのか
核心は、2026年度の自治体財政の不足を埋めるお金の額と、配り方のルールを決めることです。
主な変更点は次の通りです。
- 地方交付税の総額を20兆1,848億円にする
- 自動車関連税の見直しによる減収を、地方特例交付金で補填する
- 都道府県向けに地域未来基金費0.4兆円を新設する
- 過去の借金返済に充てる臨時財政対策債償還基金費0.8兆円を設ける
- 公営企業の廃止や見直しに伴う一時的な費用に、地方債を使えるようにする
- 東日本大震災の復興向けに、震災復興特別交付税を539億円確保する
🏛️ 背景(なぜ今この改正なのか)
地方交付税は、毎年度の地方財政計画に合わせて総額や計算方法が見直されます。
2026年度は、物価上昇による委託料・維持補修費の増加、地方公務員の給与改定、教育無償化に伴う地方負担などが地方財政計画に盛り込まれています。
同時に、軽油引取税の当分の間税率や、自動車税・軽自動車税の環境性能割が廃止されることで、自治体の税収が減ります。この減収分を埋めるため、今回の法案で新しい地方特例交付金を設けます。
📊 現行制度と改正後の違い
1. 地方交付税の総額
- 2025年度:18兆9,574億円
- 2026年度:20兆1,848億円
- 増加額:1兆2,274億円
- 増加率:6.5%
自治体が学校、福祉、防災、道路管理などの行政サービスを行うための基礎的な財源に関わります。
2. 自動車関連税の減収補填
地方特例交付金等は、2025年度の1,936億円から、2026年度は8,156億円に増えます。
このうち、自動車関連税の見直しによる減収補填は6,485億円です。内訳は次の通りです。
- 軽油引取税減収補填特例交付金:4,297億円
- 地方揮発油譲与税減収補填特例交付金:296億円
- 自動車税減収補填特例交付金:1,685億円
- 軽自動車税減収補填特例交付金:207億円
環境性能割は、車を取得するときに燃費性能などに応じてかかる税です。
3. 普通交付税の計算に新しい費目
普通交付税の計算では、自治体ごとに標準的に必要な経費を見積もります。
2026年度に限り、次の費目を新設します。
- 地域未来基金費:0.4兆円
- 臨時財政対策債償還基金費:0.8兆円
地域未来基金費は、都道府県が産業クラスターの形成や地場産業の販路開拓などに使う基金を設けるための財源です。
臨時財政対策債は、過去に地方の財源不足を補うため自治体が発行してきた借金です。今回、その返済に備える費目を設けます。
4. 交付税特別会計の借入金
地方交付税を配るための特別会計に残っている借入金について、7,000億円を国の一般会計に移します。一般会計は、この分を20年以内に返します。
また、2026年度には交付税特別会計の借入金を2.2兆円償還し、借入金残高を減らします。
5. 公営企業の見直しに使える地方債
水道、下水道、病院、交通などの公営企業について、サービス提供の形を見直し、全部または一部を廃止する場合があります。
その際に一時的に必要となる経費について、自治体が地方債を発行できるようにします。発行には、総務大臣または都道府県知事の許可と、議会の議決が必要です。
👥 影響を受ける人・対象者
自治体
都道府県や市町村は、地方交付税、地方特例交付金、地方債のルール変更を踏まえて2026年度予算を運営します。
住民
生活への関係は、自治体サービスの財源を通じたものです。学校、福祉、防災、道路・公共施設の維持管理など、身近な行政サービスの土台になるお金です。
公営企業を持つ自治体
上下水道、病院、交通などの公営企業を運営する自治体では、事業の見直し時に使える資金調達の選択肢が増えます。
📅 施行日と国会での経過
この法律は、2026年4月1日から施行されます。
第221回国会に内閣提出法案として2026年2月20日に提出され、衆議院で3月13日に可決、参議院で3月31日に可決されました。同日、法律第3号として公布されています。
🔗 参考リンク
- 参議院|地方交付税法等の一部を改正する法律案(議案情報)
- 参議院|成立法律PDF(法律第3号)
- 参議院|提出法律案PDF
- 衆議院|令和8年度地方財政計画のポイント(PDF)
- 総務省|令和8年度地方財政対策のポイント及び概要
- 参議院常任委員会調査室|令和8年度地方財政対策の概要と主な論点(PDF)
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