教育・文化

教職員定数標準法改正案

公立中学校の学級人数標準を35人に引き下げ、養護教諭や学校事務職員の配置ルールも見直す改正です。

第221回国会閣法第9号提出者: 内閣提出: 2026/2/26
成立

公布済み

次: 公布・施行

先委先本後委後本成立

一言で言うと

公立中学校の1クラスの人数を段階的に35人程度へ近づけ、先生が生徒を見やすい学級にして、授業や生活指導の余裕を作る改正です。

この法案のポイント

制度変更を表すイラスト

何が変わる?

公立中学校の学級編制標準を40人から35人へ下げ、教職員定数の計算も見直す改正です。

2026年度は中学1年、2027年度は中学1・2年、2028年度以降は中学1〜3年が35人標準になります。養護教諭等の複数配置基準と共同学校事務室の事務職員算定も変わります。

背景やタイミングを表すイラスト

なぜ今?

小学校で完成した35人学級を、中学校にも切れ目なく広げるためです。

文科省資料は、教師の勤務実態、不登校などの生徒指導上の課題、アレルギーや感染症など健康課題の変化も背景に挙げています。

関係する人や地域を表すイラスト

誰に関係する?

公立中学校の生徒、保護者、教職員、自治体の教育委員会に関係します。

実際の学級数は生徒数、自治体の基準、教室の状況で決まります。学級数が増える場合は、教員採用・配置、教室確保、学校事務体制の見直しが関わります。

詳しく読む

公立中学校の1クラスを35人標準へ 2028年度に全学年で切替え

🏫 公立中学校 / 👥 35人学級 / 🧑‍🏫 教職員定数

第221回国会の閣法第9号は、公立中学校の1クラスの人数標準を40人から35人に下げる改正です。2026年度の中学1年から始め、2028年度には中学3年まで広げます。保健室を担う養護教諭等や学校事務職員の配置を計算するルールも見直します。公式概要はこちら:文部科学省「法律案の概要」

💡 一言で言うと

公立中学校のクラス人数を、3年で35人標準にします。

小学校では2025年度に35人学級が完成しました。今回の改正では、中学校でも同じ35人を国の標準にします。

対象には、公立中学校のほか、義務教育学校の後期課程、中等教育学校の前期課程も含まれます。

🔑 何が変わるのか

改正の中心は3つです。

1つ目は、公立中学校の同じ学年でつくる学級の人数標準を、40人から35人に下げることです。

2つ目は、養護教諭等の複数配置の対象を広げることです。算定基準は、小学校では851人以上から801人以上へ、中学校では801人以上から751人以上へ下がります。

3つ目は、複数の共同学校事務室を置く市町村について、事務職員を新たに算定する枠を設けることです。共同学校事務室とは、複数の学校の事務を共同で処理する組織です。

🏛️ 背景(なぜ今この改正なのか)

文部科学省は背景として、小学校35人学級が2025年度に完成したことを挙げています。小学校から中学校に進んでも、切れ目なく同じ規模の学級で学べるようにするという考え方です。

中学校では、学習内容が高度になり、教科ごとの担当教員による授業や部活動も始まります。文科省資料では、教師の勤務実態、不登校などの生徒指導上の課題、アレルギーや感染症など健康課題の変化も背景に挙げられています。

📊 現行制度と改正後の違い

中学校の1クラス人数

  • 現行:40人標準
  • 改正後:35人標準

段階的な切替えは次の通りです。

  • 2026年度:中学1年が35人標準
  • 2027年度:中学1年・2年が35人標準
  • 2028年度以降:中学1年から3年まで35人標準

たとえば同じ学年に36人いる場合、40人標準なら1学級で計算できますが、35人標準では2学級で計算することになります。

養護教諭等の複数配置

養護教諭等は、保健室や児童生徒の健康管理を担う教員などです。

  • 小学校等:851人以上 → 801人以上
  • 中学校等:801人以上 → 751人以上

経過措置として、2026年度は小学校等834人以上・中学校等784人以上、2027年度は小学校等817人以上・中学校等767人以上、2028年度に完成します。

事務職員の配置計算

共同学校事務室を複数置く市町村について、該当する市町村数に応じて事務職員を算定する枠が新設されます。

2026年度は、算定される市町村数に3分の1をかける形で始まり、3年間で改正後の標準に近づけます。

👥 影響を受ける人・対象者

主な対象は、公立中学校に通う生徒とその保護者、学校現場の教職員、自治体の教育委員会です。

生徒にとっては、学級をつくる際の国の標準人数が小さくなります。実際の学級数は、各学校の生徒数や自治体の基準、教室の状況によって決まります。

学校側では、学級数の増加に応じて教員定数の計算が変わります。自治体には、教員の採用・配置、教室の確保、学校事務体制の見直しが関係します。

📅 施行日と国会での経過

この法案は2026年2月27日に内閣から提出され、3月13日に衆議院、3月31日に参議院で可決されました。同日公布され、法律第7号となりました。

施行日は2026年4月1日です。

ただし、2028年3月31日まで経過措置があります。2026年度の中学1年でも、教室不足があり、適切な施設の確保が困難な学校では、例外的に40人標準となる場合があります。

🗣️ 国会での議論の論点

衆議院・参議院の委員会では附帯決議が付けられました。附帯決議は、法律そのものとは別に、国会が政府へ対応を求める意思表示です。

主な内容は、35人学級を最終形とせず少人数学級をさらに検討すること、加配定数を確保すること、教員不足への対応、正規教職員の計画的な採用、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなど専門職員の配置充実です。

🔗 参考リンク


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