政治・行政

防災庁関連整備法案

防災庁の新設に合わせ、中央防災会議や復旧・復興本部など既存の防災関係法を整理する法案です。

第221回国会閣法第14号提出者: 内閣提出: 2026/3/5
審議中

参議院 災害対策及び東日本大震災復興特別委員会で審議中

次: 参議院 委員会

先委先本後委後本成立

一言で言うと

防災庁を実際に動かすため、災害対策や行政組織に関係する法律をまとめて書き換え、新しい司令塔が各制度の中で機能するようにする法案です。

この法案のポイント

制度変更を表すイラスト

何が変わる?

防災庁の新設に合わせ、中央防災会議や復旧・復興本部など既存の防災関係法を組み替える法案です。

中央防災会議を内閣府から防災庁へ移し、特定災害復旧復興本部や非常災害復旧復興本部を防災庁に置けるようにします。関係する64本の法律も整理します。

背景やタイミングを表すイラスト

なぜ今?

防災庁を実際に動かすには、既存の災害対策制度を新体制に接続する必要があるためです。

災害対策基本法では、科学的なリスク評価に基づく事前防災や、被災地を問わず良好な生活環境をできる限り確保する考え方を基本理念に加えます。

関係する人や地域を表すイラスト

誰に関係する?

被災者、自治体、指定公共機関、国の行政機関に関係します。

地域防災計画や大規模地震対策の推進計画について国の情報提供・助言規定が加わり、災害救助法や被災者生活再建支援法では「内閣府令」を「防災庁令」に改めます。

詳しく読む

内閣府の防災事務を防災庁へ 復旧・復興を進める本部制度も新設

🚨 防災庁 / 🏛️ 行政組織 / 🏘️ 被災者支援 / 🧭 復旧・復興

防災庁設置法案とセットで、既存の防災関係法を防災庁前提に直す法案です。中央防災会議の移管、復旧・復興本部の新設、南海トラフ地震などの基本計画見直しが柱です。詳しくは内閣官房の法案概要にまとまっています。

💡 一言で言うと

防災庁が動けるよう、既存の防災ルールを一括で書き換える法案です。

防災庁設置法案が新しい役所の任務や組織を定めるのに対し、この整備法案は、災害対策基本法などの既存法を直します。

現行では内閣府に置かれている中央防災会議を防災庁へ移し、災害後の復旧・復興を進めるための本部を防災庁に設けられるようにします。

🔑 何が変わるのか

大きな変更点は次の4つです。

  1. 中央防災会議を内閣府から防災庁へ移す
  • 現行:内閣府に設置
  • 改正後:防災庁に設置
  • さらに、関係行政機関どうしの調整を中央防災会議の仕事に加えます。
  1. 災害対策基本法に「復旧・復興」をより明確に位置づける
  • 「災害復旧」中心の表現を、「復旧復興」に改めます。
  • 基本理念に、科学的な調査・予測・評価を踏まえること、被災地を問わず良好な生活環境をできる限り確保することを加えます。
  1. 復旧・復興のための本部を防災庁に置けるようにする
  • 特定災害復旧復興本部
  • 非常災害復旧復興本部

いずれも、災害後の復旧・復興を進める必要がある場合に、閣議を経て臨時に置ける仕組みです。

  1. 南海トラフ地震などの計画見直しを制度化する
  • 南海トラフ地震
  • 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震

これらの基本計画について、リスク評価、人口動態、技術の進展などで必要が生じた場合、中央防災会議が計画を変更しなければならないとします。

🏛️ 背景 なぜ今この改正なのか

政府の基本方針では、南海トラフ地震、首都直下地震、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震、富士山噴火など、大規模災害への備えが課題とされています。

南海トラフ地震では、最大で死者約29.8万人、災害関連死が少なくとも約2.6万〜5.2万人、資産などの経済被害が約225兆円と想定されています。

現行の政府防災体制では、内閣府防災担当が企画・立案・総合調整を担い、各府省庁がそれぞれの分野で対策を進めています。今回の法案は、その仕組みを防災庁中心に組み替えるための法整備です。

📊 現行制度と改正後の違い

中央防災会議

  • 現行:内閣府に置く
  • 改正後:防災庁に置く

あわせて、中央防災会議の仕事に「防災に関する施策について必要な関係行政機関相互の調整」を追加します。

災害対策基本法の考え方

  • 現行:「災害復旧」という表現が中心
  • 改正後:「災害の復旧及び災害からの復興」をまとめて「復旧復興」と位置づける

防災の基本理念にも、科学的知見に基づく調査・予測・評価を踏まえること、被災者の生活環境をできる限り良好にすることが加わります。

復旧・復興本部

  • 現行:災害対策本部は主に発災時の対応を担う
  • 改正後:復旧・復興を進めるための本部を防災庁に置ける

特定災害復旧復興本部は、防災大臣または他の国務大臣が本部長になります。非常災害復旧復興本部は、内閣総理大臣が本部長になります。

関係法律の書き換え

法案要綱では、災害対策基本法、南海トラフ地震法、日本海溝・千島海溝地震法、大規模災害復興法の改正に加え、防災庁設置に伴う関係法律として64本が列挙されています。

たとえば、災害救助法や被災者生活再建支援法では、細かなルールを定める「内閣府令」を「防災庁令」に改めます。

👥 影響を受ける人・対象者

被災者・生活者

避難、生活再建、復旧・復興に関わる国の制度を、防災庁中心に動かす形になります。基本理念には、被災地を問わず良好な生活環境をできる限り確保する考え方が入ります。

自治体

地域防災計画や大規模地震対策の推進計画について、国から情報提供や助言などを受ける規定が加わります。

指定公共機関など

指定公共機関とは、防災業務を担う公共性の高い機関です。大規模地震対策の推進計画について、国の援助規定が整えられます。

国の行政機関

内閣府にあった防災関係の事務や会議体が、防災庁へ移ります。複数省庁にまたがる防災政策を、法制度上も防災庁を中心に扱う形になります。

📅 施行日と経過措置

この整備法案は、一部を除き、防災庁設置法の施行の日から施行されます。

防災庁設置法案では、主な施行日は2026年12月31日までの間で政令で定める日とされています。地方機関である防災局に関する規定は、公布の日から2年以内で政令で定める日とされています。

経過措置として、施行時にある中央防災会議や災害対策本部などは、防災庁に置かれる組織として同一性をもって存続する扱いになります。

🔗 参考リンク


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