安全・司法

防衛省設置法等改正案

防衛省・自衛隊の組織や定員、退職後支援を見直し、防衛力整備に合わせた人員体制を整える改正です。

第221回国会閣法第18号提出者: 内閣提出: 2026/3/5
成立

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次: 公布

先委先本後委後本成立

一言で言うと

航空自衛隊を航空宇宙自衛隊へ改め、宇宙領域への対応や自衛官の退職後支援もあわせて見直し、防衛省・自衛隊の体制を整える改正です。

この法案のポイント

制度変更を表すイラスト

何が変わる?

航空自衛隊を航空宇宙自衛隊へ改め、自衛隊の組織と若年定年後の支援を見直す改正です。

防衛副大臣は1人から2人になり、航空自衛隊には宇宙作戦集団を置きます。沖縄の第15旅団は第15師団へ改編し、若年定年退職者給付金と65歳までの再就職支援も拡充します。

背景やタイミングを表すイラスト

なぜ今?

宇宙領域を含む運用と、自衛官の人材確保に対応するためです。

自衛官定数の総数は24万7,154人のまま、陸・海・航空宇宙・共同部隊などの内訳を組み替えます。航空宇宙、共同運用、南西地域へ人員を振り向ける内容です。

関係する人や地域を表すイラスト

誰に関係する?

航空自衛隊員、宇宙作戦に関わる部隊、若年定年で退職する自衛官に関係します。

給付金係数は段階的に上がり、2028年度以後退職者は合計9.000になります。再就職支援は、65歳に達するまで何度でも受けられる仕組みに広がります。

詳しく読む

航空自衛隊を「航空宇宙自衛隊」に 宇宙領域と人材確保に合わせて組織を見直す

🛰️ 宇宙領域 / 🛡️ 自衛隊組織 / 👥 自衛官の退職後支援

第221回国会の閣法第18号は、防衛省・自衛隊の組織改編と、自衛官の退職後支援をまとめて見直す法案です。

目印は「航空自衛隊」を「航空宇宙自衛隊」に改めることですが、防衛副大臣の増員、沖縄の第15旅団の師団化、若年定年自衛官への給付金見直しも含みます。防衛省の概要資料

💡 一言で言うと

空の自衛隊を宇宙まで広げ、退職後の支援も厚くします。

この法案は、宇宙空間での監視や通信が防衛の仕事に深く関わるようになったことを受け、航空自衛隊の名前と組織を「航空宇宙自衛隊」へ改めます。

あわせて、若くして定年を迎える自衛官に支給される給付金を段階的に引き上げ、再就職支援も65歳まで複数回受けられる仕組みにします。

🔑 何が変わるのか

主な変更は4つです。

  1. 防衛副大臣を1人から2人に増やす
  2. 航空自衛隊を「航空宇宙自衛隊」に改める
  3. 沖縄の第15旅団を第15師団に改編する
  4. 若年定年自衛官への給付金と再就職支援を見直す

法律上の自衛官定数の総数は、現行と同じ24万7,154人です。総数を増やすのではなく、陸・海・空宇宙、共同部隊などの内訳を組み替えます。

🏛️ 背景(なぜ今この改正なのか)

政府の防衛文書では、防衛力を整えるうえで「自衛官の定員は増やさずに必要な人員を確保する」方針が示されています。今回の法案も、定数の総数を変えず、宇宙や共同運用に関わる部門へ人員を振り向ける内容です。

もう一つの背景は、宇宙領域です。人工衛星による通信、警戒監視、電磁妨害への対応など、空だけでなく宇宙を含めた運用が防衛省の仕事になっています。そのため、航空自衛隊の名称を変え、宇宙作戦集団を置く形にします。

人材面では、自衛官には一般の国家公務員より若く定年を迎える制度があります。退職後の収入や再就職支援を見直すことで、自衛官の確保につなげる設計です。

📊 現行制度と改正後の違い

防衛副大臣

  • 現行:1人
  • 改正後:2人

防衛大臣を支える政治側のポストを1人増やします。

航空自衛隊の名称と部隊

  • 現行:航空自衛隊
  • 改正後:航空宇宙自衛隊

あわせて、航空幕僚監部は「航空宇宙幕僚監部」、航空幕僚長は「航空宇宙幕僚長」となります。

部隊面では、宇宙作戦集団を新設します。航空教育集団は「航空宇宙教育集団」に改め、航空開発実験集団は廃止されます。

第15旅団

  • 現行:第15旅団、第15旅団司令部
  • 改正後:第15師団、第15師団司令部

司令部の所在地は那覇市です。防衛省の予算資料では、南西地域の体制を整えるため、1個普通科連隊などを新編して師団へ改編すると説明されています。

自衛官定数

法律上の総定数は、現行・改正後とも24万7,154人です。

主な内訳は次のように変わります。

  • 陸上自衛官:14万9,403人 → 14万9,111人
  • 海上自衛官:4万5,462人 → 4万5,471人
  • 航空自衛官/航空宇宙自衛官:4万7,131人 → 4万7,183人
  • 共同の部隊に所属する自衛官:2,423人 → 2,626人
  • 統合幕僚監部所属:343人 → 346人
  • 情報本部所属:1,936人 → 1,961人

若年定年退職者給付金

若年定年退職者給付金は、国家公務員の一般的な定年である65歳より前に定年退職する自衛官へ支給される給付金です。

代表的な本則の計算では、給付金の水準を決める係数が段階的に上がります。

  • 現行:1回目1.714、2回目4.286、合計6.000
  • 2026年度退職者:1回目2.000、2回目5.000、合計7.000
  • 2027年度退職者:1回目2.286、2回目5.714、合計8.000
  • 2028年度以後退職者:3回分割で2.25、4.5、2.25、合計9.000

実際の額は、俸給月額、定年年齢、算定期間などで変わります。

支給対象も見直します。現行は「継続して20年以上在職」が基本ですが、改正後は複数回の在職期間を合わせる通算20年以上に変わります。

再就職支援

若年定年自衛官への再就職支援は、現行では離職時の支援が中心です。

改正後は、65歳に達するまでの間、何度でも支援できる仕組みに広げます。転職や再就職を繰り返す場合にも、防衛省の支援対象になり得ます。

👥 影響を受ける人・対象者

主な対象は、防衛省・自衛隊の内部組織と自衛官です。

特に関係が深いのは、次の人たちです。

  • 航空自衛隊に所属する隊員
  • 宇宙作戦に関わる部隊・職員
  • 沖縄県の第15旅団に関わる隊員
  • 若年定年で退職する自衛官
  • 退職自衛官の採用に関わる企業や団体

一般の生活者にとっては、日常の手続きが変わるというより、防衛省・自衛隊の組織名、指揮系統、人材確保策が変わる法案です。

📅 施行日と経過措置

施行日は内容ごとに分かれています。

  • 防衛副大臣の増員、給付金水準の一部見直し:公布の日
  • 若年定年退職者給付金の見直し:2026年4月1日以後に退職した対象者に適用
  • 再就職支援の拡充:公布の日から6か月以内の政令で定める日
  • 自衛官定数、航空宇宙自衛隊への改編、第15師団への改編:2027年3月31日までの政令で定める日
  • 給付金の3回分割や就労活躍加算:2028年4月1日

公布とは、成立した法律が官報に載って公になる日のことです。

🏛️ 国会での審議状況

この法案は、2026年3月6日に内閣から提出されました。

衆議院では安全保障委員会に付託され、4月24日に委員会で可決、4月28日に本会議で可決されました。参議院には4月28日に送付されています。

🔗 参考リンク


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