政治・行政

国家情報会議設置法案

内閣に国家情報会議を置き、安全保障やテロ対策などの政府情報を横断的に扱う仕組みをつくる法案です。

第221回国会閣法第24号提出者: 内閣提出: 2026/3/12
成立

公布済み

次: 公布・施行

先委先本後委後本成立

一言で言うと

国の安全に関わる情報を政府の中で集め、分析し、首相を中心に判断へつなげるための新しい会議を置き、情報をばらばらにしない法案です。

この法案のポイント

制度変更を表すイラスト

何が変わる?

内閣に国家情報会議を置き、安全保障やテロ対策などの政府情報を横断的に扱う仕組みをつくる法案です。

議長は内閣総理大臣で、内閣情報官・内閣情報調査室を発展的に解消して国家情報局を設けます。関係省庁には、会議に必要な資料や情報を適時に提供する仕組みを置きます。

背景やタイミングを表すイラスト

なぜ今?

外交・安全保障の判断に使う情報を、政府内でより早く集めて意思決定につなげる体制づくりが背景です。

対象は安全保障、テロ防止、緊急事態対応、情報収集衛星、外国による情報取得活動への対処などです。施政方針演説でも、政府は情報収集・分析を意思決定につなげる「情報力」を掲げています。

関係する人や地域を表すイラスト

誰に関係する?

直接の対象は、警察・法務・外務・防衛など政府内で情報を扱う関係機関です。

一般の生活者に新しい申請や届出を求める法案ではありません。一方で、国会では情報収集の範囲、個人情報やプライバシー、政治的中立性、国会による監視との関係が論点になっています。

詳しく読む

政府の情報を首相主導で集約へ 国家情報会議と国家情報局を新設

🛡️ 安全保障 / 🕵️ 情報収集・分析 / 🏛️ 内閣官房再編

安全保障、テロ対策、緊急事態対応などに使う政府情報を、内閣で横断的に扱う仕組みを新設する法案です。

内閣総理大臣を議長とする「国家情報会議」を置き、内閣情報調査室は「国家情報局」に組み替えられます。

公式概要はこちらです:内閣官房「国家情報会議設置法案 概要」

💡 一言で言うと

政府内の安全保障情報を、首相主導で集約・分析する法案です。

これまで内閣官房では、内閣情報官のもとに内閣情報調査室が置かれ、内閣の重要政策に関する情報収集・分析などを担ってきました。

改正後は、内閣に「国家情報会議」を置きます。議長は内閣総理大臣です。さらに、会議の事務局として内閣官房に「国家情報局」を設け、各省庁からの情報を整理し、政策判断につなげる仕組みにします。

🔑 何が変わるのか

核心は、情報を集める省庁側と、政策を決める内閣側のつなぎ方を法律で組み直すことです。

主な変更点は4つです。

  • 内閣に「国家情報会議」を設置する
  • 内閣情報官・内閣情報調査室を発展的に解消し、「国家情報局」を設ける
  • 関係省庁に、会議への資料・情報提供を求める仕組みを置く
  • 安全保障、テロ防止、緊急事態対応、情報収集衛星、外国による情報取得活動への対処を会議のテーマにする

ここでいう「重要情報活動」とは、安全保障、テロ防止、緊急事態対応などに役立てるための情報収集・調査活動です。

また「外国情報活動への対処」とは、外国の利益のために、公になっていない重要情報を得ようとする活動への対応を指します。内閣官房の概要資料では、影響工作への対処も含むと説明されています。

🏛️ 背景(なぜ今この改正なのか)

政府は、外交・安全保障の判断に使う情報を、より早く、横断的に集める必要があると説明しています。

第221回国会の施政方針演説でも、政府は「情報力」を独立した項目として掲げました。質の高い情報収集・分析を行い、それを高いレベルで集約して意思決定につなげる必要がある、という説明です。

すでに国家安全保障会議と国家安全保障局はあります。こちらは外交・防衛・経済安全保障などの政策判断を支える仕組みです。今回の法案は、その前提になる情報の収集・分析・整理を担う体制を、別途整えるものです。

📊 現行制度と改正後の違い

現行制度

  • 内閣官房に内閣情報官が置かれています
  • 内閣情報調査室が、内閣の重要政策に関する情報収集・分析、特定秘密の保護などを担当しています
  • 内閣情報調査室の中に、国内、国際、経済、内閣情報集約センター、内閣衛星情報センターなどの部門があります

改正後

  • 内閣に「国家情報会議」を置きます
  • 議長は内閣総理大臣です
  • 議員は、内閣官房長官、金融担当大臣、国家公安委員長、法務大臣、外務大臣、財務大臣、経済産業大臣、国土交通大臣、防衛大臣などです
  • 内閣官房に「国家情報局」を置きます
  • 国家情報局は、国家情報会議の事務、資料・情報の整理、情報活動に関する企画立案・総合調整などを担います
  • 内閣官房長官や関係行政機関の長は、会議に必要な資料・情報を適時に提供することになります

👥 影響を受ける人・対象者

最も直接影響を受けるのは、政府内の関係機関です。警察、法務、外務、財務、経済産業、国土交通、防衛など、情報を持つ省庁が、国家情報会議や国家情報局との関係で情報提供や説明を行う場面が出てきます。

一般の生活者に新しい申請や届出を求める法案ではありません。関係するのは、政府が安全保障や危機管理のために集めた情報を、どのように整理し、政策判断に使うかという点です。

そのため国会では、情報収集の範囲、個人情報やプライバシー、政治的中立性、国会による監視との関係が論点になっています。

📅 審議状況と施行日

この法案は、内閣提出法案として2026年3月13日に国会へ提出されました。主管は内閣官房です。

衆議院では、4月22日に内閣委員会で可決され、4月23日に本会議で可決されました。その後、参議院に送られ、5月8日に参議院内閣委員会へ付託されています。

施行日は、公布の日から6か月以内で、政令で定める日です。具体的な施行日は、法律成立後に政令で決まります。

🗣️ 国会での議論の論点

衆議院の連合審査会では、次のような点が取り上げられました。

  • 国家情報会議への改組で、情報部門と政策部門のつながりがどう変わるのか
  • 内閣情報調査室から国家情報局への改組で、分析体制がどう変わるのか
  • 報道機関、野党、国会議員に関する情報収集の有無
  • 政治と情報部門の距離、政治的中立性
  • 秘密にすべき情報と、国会による民主的統制をどう両立するか
  • 外国の情報機関との連携、情報主権、AIを使った分析基盤
  • 情報分野の人材育成や専門教育

法案本文だけでは、国家情報局の定員、内部部門、予算規模、人材育成機関の具体像までは確認できません。

🔗 参考リンク


リアルタイム速報はXで → @kokkai_sokuho