農業近代化資金融通法改正案
農業近代化資金の借入上限を引き上げ、規模拡大や加工・輸出などに必要な投資をしやすくする改正です。
公布済み
次: 公布・施行
一言で言うと
大規模化した農家が必要な資金を借りやすくなるよう、農業近代化資金の貸付け上限などを見直し、経営拡大を資金面で支える改正です。
この法案のポイント

何が変わる?
農業近代化資金の借入上限を引き上げ、規模拡大や加工・輸出などに必要な投資をしやすくする改正です。
農業を営む者のうち政令で定める者は、借入上限が2億円から7億円になります。農林中央金庫が主たる構成員・出資者となっている団体・法人も、貸付対象に加わります。

なぜ今?
農業経営の規模拡大に加え、物流・加工・輸出などで必要な資金が大きくなっているためです。
農水省資料では、1経営体当たり借入額が1990年比で2023年に約10倍となり、農業近代化資金の融資実績は1977年度の約3,340億円から2023年度は約550億円まで減ったとされています。

誰に関係する?
農業者、農業法人、農協、農林中金が関わる関連団体の資金調達に関係します。
畜舎、農機具、果樹の植栽、家畜購入、流通・加工施設、長期運転資金などに使う制度資金です。法律で決まるのは上限枠と貸付対象者の範囲で、具体額や施行日は政令で定まります。
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農業近代化資金融通法改正案 制度資金の上限引き上げと対象拡大で何が変わるのか
🌾 農業金融 / 💴 借入上限 / 🏦 農林中央金庫 / 📅 公布後1年以内施行
農業近代化資金融通法改正案は、農業向けの長期・低利の制度資金である「農業近代化資金」の借入上限を見直す法案です。 (maff.go.jp)
あわせて、貸付対象に農林中央金庫が主たる出資者等となっている団体・法人を加えます。 (sangiin.go.jp)
この記事では、現行制度との違いと、どこまでが法案本文で決まり、どこからが政令で決まるのかを整理します。
💡 一言で言うと
「大型化した農家に、借入枠が追いついていなかった」——その差を埋める改正です。
🔑 何が変わるのか
- 借入上限(貸付金合計額の最高限度額)を引き上げます。 農業を営む者のうち政令で定める者は2億円から7億円へ、それ以外の者は「4,000万円の範囲内で政令で定める額」から「2億円の範囲内で政令で定める額」へ変わります。 (sangiin.go.jp)
- 貸付対象者を広げます。 農林中央金庫が主たる構成員・出資者となっている団体・法人を、新たに対象に加えます。 (sangiin.go.jp)
- 法案本文で手を入れる条文はこの2点です。 新旧対照条文では、第2条第1項第4号と第2条第3項第1号が改正対象になっています。 (maff.go.jp)
🏛️ 背景
政府は、農業経営の規模拡大に加え、物流・加工・輸出など食料システム全体の取組が進み、農業分野の資金需要が大きくなっていると説明しています。2025年の食料・農業・農村基本計画には、これまで日本政策金融公庫の資金拡大で対応してきたが、今後は民間資金の活用が必要だと書かれています。そのうえで、農業近代化資金については、借入限度額が低いことや都道府県の利子補給承認手続が煩雑なことを課題に挙げ、融資実績は1977年度の約3340億円から2023年度は約550億円まで減ったとしています。 (maff.go.jp)
農林水産省の法案概要では、1経営体当たりの借入額は、1990年を100とすると2023年に1006となっています。経営規模も広がっており、田は91アールから269アール、畑は64アールから277アール、養豚は272頭から2811頭へ拡大したと示されています。 (maff.go.jp)
同じ概要資料は、今後は地域計画に位置付けられた担い手を中心に、農地の受け皿となる経営体の規模拡大や事業多角化で、資金需要がさらに広がるとしています。地域計画は、おおむね10年後を見据え、誰がどの農地を使って農業を進めるかを地域でまとめる計画です。 (maff.go.jp)
📊 現行制度と改正後の違い
借りられる相手
- 現行:農業を営む者、農協、農協連、そのほか農業者・農協・地方公共団体などが主たる構成員・出資者になっている団体・法人です。なお、農林中央金庫は現行法でも融資機関に含まれています。 (maff.go.jp)
- 改正案:ここに、農林中央金庫が主たる構成員・出資者となっている団体・法人が加わります。 (sangiin.go.jp)
借入上限
- 現行:農協等や関連団体は15億円です。農業を営む者については、政令で定める者が2億円、それ以外は法律上4,000万円枠の中で政令額とされ、現行政令額は1,800万円です。 (maff.go.jp)
- 改正案:農協等や関連団体の15億円枠はそのままに、農業を営む者については、政令で定める者を7億円へ、それ以外を法律上2億円枠の中で政令額へ広げます。 (sangiin.go.jp)
- いまの政令でいう「政令で定める者」:農業法人などや、都道府県知事が経営規模などを見て特に必要と承認した者です。 (maff.go.jp)
👥 影響を受ける人と、政令で決まること
畜舎、農機具、果樹の植栽・育成、家畜の購入、流通・加工施設、長期運転資金などに農業近代化資金を使う農業者や農業法人、農協等、関連団体が直接の対象です。対象が生産だけでなく流通・加工施設まで含まれるため、産地の設備投資や流通基盤の整備にも関わる制度見直しです。申込み窓口となる融資機関は、農協、信農連、農林中央金庫、銀行、信用金庫、信用組合などです。 (maff.go.jp)
この法案で決まるのは、法律上の上限枠と貸付対象者の範囲です。農業を営む者のうち「それ以外」の区分に当たる人の新しい具体額と、施行日は政令で定まります。 (sangiin.go.jp)
📅 施行日と国会での状況
- 施行日は、公布の日から1年以内で政令が定める日です。 (sangiin.go.jp)
- 法案は、第221回国会の閣法第29号として2026年3月17日に提出されました。 (sangiin.go.jp)
- 参議院の議案情報では、衆議院は2026年4月16日に可決、参議院農林水産委員会は2026年4月23日に可決となっています。参議院公報の議事日程では、2026年4月24日午前10時の本会議に日程第七として載っています。 (sangiin.go.jp)
🔗 参考リンク
- 農林水産省 第221回国会(令和8年 特別会)提出法律案
- 農業近代化資金融通法の一部を改正する法律案の概要(PDF)
- 農業近代化資金融通法の一部を改正する法律案要綱(PDF)
- 農業近代化資金融通法の一部を改正する法律案(PDF)
- 農業近代化資金融通法の一部を改正する法律案 新旧対照条文(PDF)
- 農業近代化資金の概要(PDF)
- 農業近代化資金融通法(現行法PDF)
- 農業近代化資金融通法施行令(PDF)
- 食料・農業・農村基本計画(PDF)
- 地域計画(地域農業経営基盤強化促進計画)
- 参議院 議案情報ページ
- 参議院公報 議事日程
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