暮らし・福祉

社会福祉法等改正案

人口減少地域でも介護・障害福祉・子ども支援を続けやすくするため、相談支援や事業者連携を見直す改正です。

第221回国会閣法第45号提出者: 内閣提出: 2026/4/2
成立

公布済み

次: 公布・施行

先委先本後委後本成立

一言で言うと

人手が少ない地域でも福祉や介護を続けられるよう、事業者や自治体が連携しやすい仕組みを作り、地域の支援体制を残す改正です。

この法案のポイント

制度変更を表すイラスト

何が変わる?

人口減少地域でも介護・障害福祉・子ども支援を続けやすくするため、相談支援や事業者連携を見直す改正です。

小規模市町村の分野横断相談支援、中山間・人口減少地域向けの特定地域サービス、身寄りがない高齢者等への支援、有料老人ホーム登録制、ケアマネジャー更新制廃止をまとめて行います。

背景やタイミングを表すイラスト

なぜ今?

生産年齢人口が減り、85歳以上や単身高齢世帯が増える中で、福祉・介護を担う人手とサービス維持が課題になっているためです。

厚労省資料では、2025年から2040年にかけて生産年齢人口は15.0%減少し、85歳以上人口は42.2%増加します。単身高齢世帯も2020年の738万世帯から2040年には1,041万世帯へ増える見通しです。

関係する人や地域を表すイラスト

誰に関係する?

小規模市町村の住民、介護・障害福祉サービス利用者、ケアマネジャー、有料老人ホーム事業者に関係します。

相談窓口を分野横断で動かしやすくし、地域に応じた介護サービス維持の仕組みを作ります。対象地域、有料老人ホーム登録制の範囲、研修内容などは今後の政省令で定まる部分があります。

詳しく読む

小規模自治体の福祉相談、ケアマネ更新制、有料老人ホームを見直す法案

🏘️ 地域福祉 / 🧓 介護サービス / 👥 福祉人材 / 🏠 有料老人ホーム

第221回国会に提出された「社会福祉法等の一部を改正する法律案」は、人口減少地域で福祉・介護サービスを続けるための制度見直しです。

小規模市町村の相談支援、ケアマネジャーの更新制、有料老人ホームの登録制などが変わります。

💡 一言で言うと

人手不足の地域でも、福祉・介護を続ける仕組みを作る法案です。

これまで福祉や介護の制度は、介護、障害、子ども、生活困窮など分野ごとに分かれてきました。改正後は、小規模な市町村で相談支援をまとめて行いやすくし、中山間・人口減少地域では介護サービスの人員配置や報酬の仕組みを柔軟にします。

あわせて、ケアマネジャーの資格更新制を廃止し、中重度等の要介護者が入る有料老人ホームには登録制度を導入します。

🔑 何が変わるのか

  • 小規模市町村の相談支援:介護、障害、子ども、生活困窮などの相談支援を分野横断で行いやすくします。
  • 人口減少地域の介護サービス:中山間・人口減少地域向けに「特定地域サービス」を新設し、配置基準や報酬を地域に合わせやすくします。
  • 身寄りがない高齢者等への支援:日常生活、入院・入所手続、死後事務などを支える事業を社会福祉事業に位置付けます。
  • 有料老人ホームの登録制:中重度等の要介護者を入居させる有料老人ホームに、都道府県等への登録制度を導入します。
  • ケアマネジャーの更新制:介護支援専門員証の有効期間と、更新のための研修を廃止します。
  • 福祉人材の確保:都道府県に、福祉人材確保のための関係者協議会を置く努力義務を設けます。
  • 災害時の福祉支援:DWAT(災害派遣福祉チーム)として活動する人材の登録制度を整えます。

🏛️ 背景 なぜ今この改正なのか

厚生労働省の資料では、2025年から2040年にかけて、生産年齢人口は15.0%減少し、85歳以上人口は42.2%増加するとされています。

単身高齢世帯も、2020年の738万世帯から2040年には1,041万世帯へ増える見通しです。家族や地域が担ってきた見守り、入院手続、死後の手続などが、制度上の課題として見えやすくなっています。

小規模自治体では、人材確保も課題です。重層的支援体制整備事業の実施率は、人口1万人未満の市町村で9.2%、1万〜3万人で17.9%にとどまる一方、40万〜50万人では94.7%とされています。

📊 現行制度と改正後の違い

小規模市町村の相談支援

  • 現行:介護、障害、子ども、生活困窮など、分野ごとの事業・配置基準を前提に相談支援を行います。
  • 改正後:小規模市町村向けに「小規模市町村地域支援連携協働体制整備事業」を新設します。配置基準は分野横断的な基準にし、国・都道府県が交付金で支えます。

中山間・人口減少地域の介護サービス

  • 現行:介護サービスは全国共通の指定基準・報酬を基本に運用されています。
  • 改正後:「特定地域サービス」を新設し、管理者や専門職の配置、夜勤要件などを地域に応じて柔軟にできるようにします。月単位の定額報酬のような包括的な評価も導入可能になります。

有料老人ホーム

  • 現行:有料老人ホームは、設置時の届出や指導監督が中心です。
  • 改正後:中重度等の要介護者を入居させる有料老人ホームは、事前登録が必要になります。登録は5年ごとの更新制で、登録簿は閲覧対象になります。

ケアマネジャー

  • 現行:介護支援専門員証には有効期間があり、更新には研修受講が必要です。
  • 改正後:有効期間と更新研修を廃止します。ただし、資質維持のための法定研修は残り、正当な理由なく受けない場合の命令・業務禁止の仕組みが設けられます。

👥 影響を受ける人・団体

  • 小規模市町村の住民:相談窓口が分野横断で動きやすくなります。
  • 中山間・人口減少地域の介護利用者:地域に合わせた介護サービス維持の仕組みが作られます。
  • 身寄りがない高齢者等:入院・入所手続、日常生活、死後事務の支援が制度上扱われます。
  • ケアマネジャー:資格更新の仕組みが変わります。
  • 有料老人ホームの入居者・事業者:一部施設で登録制、契約・運営基準、監督の仕組みが入ります。
  • 都道府県・市町村:協議会、登録、計画、支援事業などの役割が増えます。

📅 施行日

法案どおり成立した場合、原則の施行日は令和9年4月1日(2027年4月1日)です。

一部は別の日です。

  • 公布日:介護福祉士養成施設卒業者に関する経過措置の一部など
  • 公布後1年6か月以内の政令日:ケアマネジャーの更新制廃止・研修見直し
  • 公布後2年以内の政令日:身寄りがない高齢者等への支援、有料老人ホーム登録制の一部など
  • 公布後3年以内の政令日:登録施設介護支援、介護サービス利用時の電子資格確認、福祉人材協議会の一部など

🔭 まだ政省令に委ねられる点

対象となる小規模市町村や特定地域の細かな基準、有料老人ホーム登録制の対象となる要介護状態区分、ケアマネジャー研修の具体的内容、登録施設介護支援の報酬・利用者負担の詳細は、今後の政令・省令で定められる部分があります。

公表資料だけでは、個別の自治体や施設が対象になるかまでは確認できません。

🔗 参考リンク


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