暮らし・福祉

高額療養費制度措置法案

高額療養費などを見直す前に、家計や受診への影響調査と利用者の意見聴取を求める法案です。

第221回国会衆法第7号提出者: 衆議院議員提出: 2026/4/19
審議中

衆議院 厚生労働委員会で審議中

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先委先本後委後本成立

一言で言うと

高額療養費などを見直す前に、患者や家計への影響を調べ、関係者の声を反映させるよう求め、急な負担増を避けるための法案です。

この法案のポイント

制度変更を表すイラスト

何が変わる?

高額療養費などを見直す前に、家計や受診への影響調査と利用者の意見聴取を求める法案です。

自己負担上限を直接決めるのではなく、収入や収入変動、扶養・教育費、療養中の生活実態を調べる手続を法律に書きます。社会保障審議会に加え、利用者や関係者の意見を聴くことも求めます。

背景やタイミングを表すイラスト

なぜ今?

高齢化、医療の高度化、高額な薬の普及で、高額療養費制度をどう維持するかが議論されているためです。

厚生労働省の専門委員会資料では、制度を続けるための見直しの必要性と、長期療養者や所得の低い人への配慮が示されています。同じ国会の政府案よりも、調査項目や意見聴取を具体的に書く構成です。

関係する人や地域を表すイラスト

誰に関係する?

高額療養費を使う患者、公的医療保険の加入者、保険者、医療と介護の負担が重なる世帯に関係します。

特に、長期治療を続ける人、毎月の医療費負担が大きい人、子どもの教育費を抱えながら療養する世帯、収入が変動しやすい働き方の人の実態把握が重視されます。具体的な負担額は、この法案だけでは変わりません。

詳しく読む

高額な医療費の上限を見直す前に、家計調査と利用者の意見聴取を法律に

🏥 医療費 / 💴 高額療養費 / 📊 家計調査 / 👥 当事者意見

高額な治療費がかかったとき、自己負担に上限を設ける「高額療養費」。この法案は、上限額そのものよりも、制度を見直す前に家計への影響や受診への影響を調べ、利用者らの声を聴く手続を法律に書き込むものです。

提出法律案PDF

💡 一言で言うと

医療費の上限を変える前に、家計への影響と患者の声を確認する法律案です。

高額療養費は、医療費が高くなった月に自己負担が一定額を超えた場合、超えた分を支給する制度です。

この法案は、自己負担上限を何円にするかを直接決めるものではなく、今後の見直しで政府が守るべき考え方を定めます。収入の変化、子どもの教育費、療養中の生活実態などを調べたうえで、社会保障審議会や利用者らの意見を聴くことを求めています。

🔑 何が変わるのか

核心は、高額療養費等の見直しを「数字だけ」で決めず、生活への影響を確認する仕組みにする点です。

法案は政府に対し、次の方針に基づいて速やかに必要な措置を取るよう求めています。

  • 医療費負担が家計に与える影響を考える
  • 必要な受診を控えることにつながらないかを見る
  • 利用者の収入や収入の変動を調査する
  • 子どもなどの扶養にかかる支出、特に教育費を調査する
  • 療養の状況や生活実態を調査する
  • 収入などに応じた、きめ細かい支給要件にする
  • 社会保障審議会の意見を聴く
  • 支給額の計算資料などを事前に示し、利用者や関係者の意見を聴く

対象には、高額療養費だけでなく、医療保険と介護保険の自己負担を1年単位で合算する高額介護合算療養費も含まれます。

🏛️ 背景:なぜ今この法案なのか

高額療養費制度をめぐっては、高齢化、医療の高度化、高額な薬の普及などを背景に、制度をどう維持するかが議論されています。

厚生労働省の専門委員会資料では、制度を将来も続けるための見直しの必要性に触れつつ、長期にわたって治療を受ける人や所得の低い人の負担に配慮する考え方が示されています。

同じ第221回国会には、政府提出の「健康保険法等の一部を改正する法律案」も出ています。政府案は、高額療養費の支給要件などを定める際、特に長期療養者の家計への影響を考慮する内容です。

今回の衆法第7号は、そこからさらに、調査項目や意見聴取の手続を具体的に書き込む構成になっています。

📊 現行制度と改正後の違い

現行制度:月ごとの上限が所得で決まる

70歳未満の場合、自己負担の月額上限は所得区分ごとに決まっています。

  • 年収約1,160万円以上

252,600円+医療費が842,000円を超えた分の1%

  • 年収約770万〜約1,160万円

167,400円+医療費が558,000円を超えた分の1%

  • 年収約370万〜約770万円

80,100円+医療費が267,000円を超えた分の1%

  • 年収約370万円以下

57,600円

  • 住民税非課税

35,400円

直近12か月で高額療養費に3回以上該当した場合、4回目から上限が下がる「多数回該当」もあります。例えば年収約370万〜約770万円の区分では、4回目から44,400円です。

現行制度:医療と介護を合わせる仕組みもある

高額介護合算療養費は、毎年8月1日から翌年7月31日までの1年間で、医療保険と介護保険の自己負担を合算し、所得区分ごとの上限を超えた分を支給する制度です。

70歳未満を含む世帯では、所得に応じて年額34万円、60万円、67万円、141万円、212万円などの上限があります。

改正後:上限額の「決め方」を法律で縛る

この法案の施行後、政府は高額療養費等の制度を見直す際に、家計や受診への影響、収入変動、教育費、療養中の生活実態などを踏まえた措置を取ることになります。

月額上限や年額上限の具体的な変更額は、この法案本文には書かれていません。利用者の自己負担がどう変わるかは、政府が今後講じる法制上の措置などで決まります。

👥 影響を受ける人

直接関係するのは、公的医療保険に加入し、高額な医療費がかかる可能性のある人です。

特に関係が深いのは、次のような人や世帯です。

  • 長期にわたり治療を続けている人
  • 医療費の自己負担が毎月大きい人
  • 医療と介護の負担が重なっている世帯
  • 子どもの扶養や教育費を抱えながら療養している世帯
  • 収入が変動しやすい働き方をしている人

保険者や自治体の実務への影響は、今後の具体的な制度設計で決まります。法案本文からは、必要な予算額や保険料への影響の試算は確認できません。

📅 施行日と今後の手続

施行日は公布の日です。

ただし、公布だけで直ちに自己負担上限の数字が変わる構造ではありません。政府が、法案の基本方針に沿って「速やかに」必要な法制上の措置などを講じる流れです。

📤 提出者と審議状況

この法案は、衆議院議員提出の法律案です。

提出者は、濵地雅一氏、早稲田ゆき氏、古川あおい氏、辰巳孝太郎氏の4人です。衆議院の議案経過情報では、提出会派は「中道改革連合・無所属」「チームみらい」「日本共産党」とされています。

令和8年4月20日に衆議院で受理され、同日に厚生労働委員会へ付託されています。

🔗 参考リンク


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