盗難車処分防止法案
車や部品の解体・保管業者に、届出、本人確認、車検証確認、取引記録の3年保存などを義務づける法案です。
審議待ち
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一言で言うと
盗まれた車を部品にして売る出口をふさぐため、取引時の本人確認や記録づくりを求め、盗難車の流通を止めやすくする法案です。
この法案のポイント

何が変わる?
解体・保管業者に本人確認と記録保存を求めます。
車や部品を受け取る際の本人確認、車検証確認、取引記録作成、3年保存、盗難疑い時の警察申告を義務づけます。

なぜ今?
盗難車が部品化される出口をふさぐためです。
盗まれた車が保管・解体の現場を通じて流通することを前提に、処分段階で出どころを確認する仕組みを置きます。

誰に関係する?
解体・保管業者と公安委員会、警察に関係します。
対象事業者は事業所ごとの届出や記録管理を行い、公安委員会は指示・立入検査・営業停止命令を扱います。
詳しく読む
盗まれた車を部品にして売る出口をふさぐ 解体・保管業者に確認義務
🚗 自動車盗難 / 🏭 解体・保管業者 / 🧾 本人確認 / 👮 公安委員会
盗難車やその部品が、解体・保管の現場を通じて処分される流れを止めるための議員立法です。対象事業者には、事業所ごとの届出、本人確認、車検証確認、取引記録の3年保存などが求められます。詳しくは衆議院の法案要綱で確認できます。
💡 一言で言うと
盗まれた車を部品にして売る出口を、本人確認と記録で止める法案です。
この法案は、車や部品の解体・保管を行う事業者に、届出や本人確認を義務付けるものです。対象事業者が車や部品を受け取るときは、相手の身元を確認し、記録を3年間保存します。
盗難車の疑いがある場合は、直ちに警察官へ申告します。違反した場合には、営業停止命令や罰則も置かれます。
🔑 何が変わるのか
中心は、車や部品を受け取る段階で、相手と車の出どころを確認する仕組みです。
主な変更点は次の通りです。
- 車や部品の解体・保管を行う事業者は、事業所ごとに都道府県公安委員会へ届出
- 届出をした事業者は、事業所で氏名・名称などを表示
- 一定の場合を除き、氏名・名称などをインターネットで公開
- 車や部品を受け取るときは、相手の本人確認を実施
- 本人確認記録を3年間保存
- 自動車を受け取るときは、車検証などで所有者を確認
- 車検証などの写しを3年間保存
- 受取り・引渡しの取引記録を作成し、3年間保存
- 盗難車や盗難部品の疑いがあるときは、警察官へ申告
- 公安委員会は、必要に応じて指示、立入検査、6か月以内の営業停止命令を行える
ここでいう「自動車等」には、自動車そのものに加え、自動車の部品も含まれます。切断された後に残ったものも対象に含まれます。
🏛️ 背景(なぜ今この改正なのか)
警察庁の資料では、自動車盗の認知件数はピーク時より大きく減った一方、2022年以降は増加しています。2025年は6,386件で、前年から306件増えました。
近年の自動車盗について、警察庁は、盗まれた車が一時的に保管された後、都道府県をまたいで解体ヤードなどに持ち込まれ、海外へ不正に輸出される実態がうかがわれると説明しています。
この法案は、盗まれた後の「処分ルート」に注目しています。盗む行為そのものだけでなく、盗難車や部品が解体・保管・流通に移る段階で止めるため、事業者側に確認と記録を求める設計です。
📊 現行制度と改正後の違い
事業者の届出
現行では、使用済自動車のリサイクルや古物営業など、別の法律で管理される分野があります。
改正後は、それらとは別に、車や部品の解体・保管を行う「特定自動車等解体保管業」について、事業所ごとの届出制度が置かれます。
受け取り時の本人確認
改正後は、対象事業者が車や部品を受け取る際、相手の氏名、住所、生年月日、職業などを確認します。
法人との取引で、実際に窓口に立つ担当者が別にいる場合は、その担当者についても確認します。
車検証などの確認
自動車を受け取る場合は、本人確認に加えて、車検証などを確認します。
その車の所有者として記録・記載されている人を確認し、写しを作成して3年間保存します。
取引記録
受取りや引渡しをした場合、次のような内容を記録します。
- 相手の氏名または名称、住所
- 受取り・引渡しの日
- 車や部品の品目、数量
- 車や部品の特徴
- 国家公安委員会規則で定める事項
この取引記録も3年間保存します。
違反した場合
罰則も設けられます。
- 営業停止命令に違反:1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、または併科
- 無届営業、名義貸し:6か月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、または併科
- 本人確認・車検証確認・記録保存の違反:6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金
- 虚偽届出、立入検査拒否など:30万円以下の罰金
- 表示義務違反:10万円以下の罰金
拘禁刑は、刑務所などに収容する刑罰です。
👥 影響を受ける人・事業者
車や部品の解体・保管を行う事業者
新たに届出、表示、本人確認、記録保存などの対応が必要になります。
届出に必要な具体的書類や細かな手続は、国家公安委員会規則で定める仕組みです。公表資料からは、対象事業者数や手数料の有無は確認できません。
車の所有者
対象事業者へ車や部品を引き渡す場面では、本人確認書類や車検証などの提示を求められます。
警察は、自動車盗難の防止に役立つ情報を、盗難に遭うおそれが大きい所有者などへ周知するよう努めることになります。
既に別法の規制を受けている事業者
使用済自動車のリサイクル制度や古物営業法で既に管理されている部分については、重複を避けるための適用除外が置かれます。
また、自動車整備事業者が道路運送車両法上の整備として行う解体・保管についても、適用除外が定められています。
📅 施行日と経過措置
施行日は、公布の日から3か月以内で、政令で定める日です。
施行時にすでに対象事業を営んでいる事業者は、施行日から3か月を経過する日まで、引き続き営業できます。その期間内に届出を行う仕組みです。
また、政府は施行後3年を目途に、制度の実施状況を踏まえて検討を行います。
📤 提出者・所属
この法案は、第221回国会に提出された衆議院議員提出法律案です。提出日は2026年6月23日です。
提出会派は、国民民主党・無所属クラブです。
発議者
発議者は次の4名です。いずれも衆議院議員で、所属政党は国民民主党、会派は国民民主党・無所属クラブです。
- 西岡義高
- 岡野純子
- 橋本幹彦
- 河井昭成
賛成者
賛成者は次の24名です。いずれも衆議院議員で、所属政党は国民民主党、会派は国民民主党・無所属クラブです。
- 浅野哲
- 飯泉嘉門
- 井戸まさえ
- 臼木秀剛
- 小竹凱
- 許斐亮太郎
- 近藤雅彦
- 佐々木真琴
- 鈴木義弘
- 高沢一基
- 田中健
- 玉木雄一郎
- 丹野みどり
- 長友慎治
- 鍋島勢理
- 西岡秀子
- 野村美穂
- 日野紗里亜
- 深作ヘスス
- 福田徹
- 古川元久
- 向山好一
- 村岡敏英
- 森ようすけ
🔗 参考リンク
- 衆議院 議案審議経過情報(衆法第20号)
- 衆議院 法律案本文
- 衆議院 法律案要綱
- 参議院 議案情報
- 衆議院 会派名及び会派別所属議員数
- 衆議院 会派別議員一覧(国民民主党・無所属クラブ)
- 国民民主党 議員一覧
- 警察庁 自動車盗難等の発生状況等について(令和8年2月)
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